情(苦悶状)も重要です。
?体位
典型的な体位は起座呼吸です。
?チアノーゼ
チアノーゼは低酸素血症の典型的な症状です。しかも、かなり重篤な低酸素血症を意味します。これについては前述してあります。ただし、口唇の色は高齢者ではしばしば暗赤色が褐色がかった人がいるので、判断を誤りやすいことを注意すべきです。口腔粘膜や眼瞼で判断すべきです。
?ばち(撥)状指
これは慢性の低酸素血症にしばしば伴う症状です。慢性肺気腫、気管支拡張症、肺線維症、心臓弁膜症。さらに肺がんによる場合もあります。
?その他
手指のふるえ、不安状態、落ち着きのなさ、活動性の低下、健忘、見当識障害、不眠、さらに進行すると仮眠、昏迷、意識消失などに至ります。
低酸素血症に過炭酸ガス血症を伴う例では、傾眠、羽ばたき振せん、発汗、血圧上昇などをとくに注意することです。
3)検査所見
?動脈血ガス分析
動脈血ガス分析は低酸素血症の最も的確な検査法です。
成人の動脈血酸素分圧(Pao2)の正常値(健常値)は95?Hg±5?Hg、末梢血のヘモグロビン15g/dlの場合の動脈血酸素飽和度(Sao2)は98%±2%です。
低酸素血はそれより低値を意味しますが、低酸素血症は79〜60?Hgを軽度、59〜40?Hgを中等度、40mmHg以下を高度と考えてよいでしょう。酸素療法の適応は60?Hg以下、50?Hg以下は絶対適応です。
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